SMC-3000G (4) Basic/1, MacDrawもどき

この頃、私はこの SMC-2000/3000シリーズのアプリケーションソフトウェアの開発を担当していて、BASICの処理系 “BASIC/1” と “ビデオタイトルメーカー”を開発した。

当時、MS-DOSパソコンのBASICはMicrosoftの BASICを各社用に移植して提供するのが普通であったが、業務用で台数のでない SMC-2000/3000用に Microsoftに移植を依頼するのは困難と考えたせいか、BASICを自社で開発することになった。

社内で試作したBASIC/1は、当時の主流であったインタプリタではなく、CPU Native codeに翻訳されて実行するコンパイラであった。ただし、コンパイルはBASICのソースコードを一行編集されるごとに即座に実行され、実行する直前に参照アドレスだけ解決してNative codeで実行する、という Interactive Compiler であった。これの原理的試作ができたので、全機能の商品用の実装を神津システムという会社に委託した。のちにこの “BASIC/1”は神津システムによってNECなど他社の PC用に”BASIC/98” という名前で販売された。 ”BASIC/98”は現在は電脳組により Windows上で動作する N88-BASICの互換環境として販売されているようである。インタプリタであるようなので、当初のコンパイラ型の実装とはもう無関係なものだと思われる。

(電脳組の BASIC/98 のサイト)
http://www.dennougumi.co.jp/products/basic98/ver5/

もう一つの “ビデオタイトルメーカー”は当時 白黒のMacに搭載されていた MacDrawをモデルにしたカラーのオブジェクト単位の画像編集ソフトである。当時、Macのソフトアーキテクチャ (マルチウィンドウやオブジェクト・イベント指向プログラミング)をよく理解していなかったが、動きから動作原理やデータ構造を推測して開発した。(新宿の高層ビル街を歩いているときにふと天啓があったのを覚えている。)

データ構造やアルゴリズムは Appleの Bill Atkinsonが考えたものと近かったが、制御ロジックは通常の関数ルーチンを順番にコールするやり方で、イベント駆動などの考えはなかった。また、Windowsなどの GUIをサポートするOSは無かったので、マルチウィンドウなどもなく、アプリケーションから直接、画面描画のルーチンを呼ぶ原始的なやり方で、見た目だけ Mac風にした。

SMC-3000PictureDrawer

MacDrawにインスパイアされた「ビデオ・タイトル・メーカー」の画面

 

SMC3000GPdraw

グラフィックスタイトルメーカーの機能。

 

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