MAVICA (1) 電子スチルカメラ

“MAVICA”という言葉は覚えている人が多いと思う。ソニーが1981年に試作機を発表した「フイルムを使わない電子カメラ」である。発表されたときには雑誌などに大きくとりあげられ、富士フィルムの株が下がる、というようなことまで起こった。(このときのショックで富士フイルムはフイルムメーカーからメディカルなどへの転換を考えたのであろうか?1990年代の富士フイルムはカメラメーカーとしてもデジカメへの取り組みは早く製品も優れていた。)

Mavica-Prototype

MAVICA 試作機 (1981)  1984年アトランタ五輪取材で朝日新聞が利用 https://www.icom.co.jp/beacon/electronics/001754.html より

MAVICAは製品としては 1987年に MVC-A7AFが発売されたのが最初である。試作機の発表の6年後である。翌 1988年に2号機の MVC-2000 が発売されている。誤解しやすいのであるが、これらのMAVICAは「デジタル・カメラ」ではない。記録媒体に “2インチフロッピー”という一見デジタルメディアのように見えるものを使っているが、記録されているのは、当時のテレビ・ビデオと同じアナログ映像信号である。

MAVICA-MVC-A7AF

MAVICA 最初の商品 MVC-A7AF (1987) http://purple.ap.teacup.com/gratt/16.html より

MAVICA用の2インチディスクは “VF” (Video Floppy)という名称で標準化された。ソニー以外のカメラメーカーからもこのディスクに記録する電子(アナログ)スチルカメラが製品化されている。 VFはPC用の3.5インチフロッピーを小型にしたような形状で、記録メディア上には同心円状に50のトラックがあり、ビデオ信号の1コマを2トラックに記録する標準モードと、1コマを1トラックに記録するモードがあった。これはテレビ信号の飛び越し走査による偶数フィールドと奇数フィールドの両方を記録するモードと片方のみを記録するモードである。

mavica_Floppy

2インチフロッピー (右は3.5インチフロッピー) http://www.funkygoods.com/garakuta/mavica/mavica.htm より

 

基本的にNTSCのテレビ信号を記録するものなので、解像度は570×490 が最大である。(アナログなので水平570は実際にはないと思う。) 要するに、ベータマックス、VHS などでPAUSEを押して表示する静止画と品質は同じようなものであり、フィルムカメラの画質には全く及ばない。ただ、デジカメと同様に電子メディアに記録されるので、現像のプロセスが不要で、即座に画像をみることができる、という大きなメリットがあった。(というか、それ以外のポイントでは、高くて、重くて、画質の低いカメラ、にしかならない。)

 

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MAVICA (1) 電子スチルカメラ」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: PRODUCE (1) PJ-100 発売 | Good Old Bits

  2. ピンバック: PRODUCE(3) PJ-1000 | Good Old Bits

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