PalmTop (1) PTC-500

PalmTop (PTC-500) は1990年にHI事業部で開発されたきわめてユニークなIT機器である。 後の PDA, Smartphone, Tablet などの要素をすべて持っていた。 PalmTop という言葉は当時の液晶一体型PCを LapTop と呼んでいたのに対抗して「手のひらにのるコンピュータ」という意味で初めて名づけられた名称である。

PTC500

PTC-500 (1990) カタログ表紙

 

最初のモデルがあまり片手の手のひらには収まらない大きさ・重量(開くと約20cm x 30cm, 1.5Kg) だったのはご愛嬌だが、 “Palm” という言葉はその後の PDAメーカー “Palm Computing”社の社名やブランドになったぐらい影響力はあった。

初代 PTC-500は分厚い単行本ぐらいの大きさ(厚さ4.5cm) があり、開くと手前側にタッチパネル付の白黒反射型液晶があり、専用のペン(静電容量方式だが電線がついていた)で画面をタッチして操作するようになっていた。液晶と反対側の半分の部分には電池、回路基板およびダイアルトーンの発生にもつかえるのスピーカーがついていた。

PTC500-2

PTC-500の画面とペン

 

ソフトウェアは Mac OSにインスパイアされた GUI OSとカレンダー、メモ、住所録、などのいわゆるPIM (Personal Information Manager) 機能のアプリケーションソフトウエア「パームノート」が搭載されていた。「パームノート」は手帳というより横長のインデックスカード(一部では「京大式カード」とも呼ばれている)を使った情報整理を電子的に実現しようとしたもので、入力したままの形式だけでなく、人物別などの「ビュー」で入力したカードを閲覧することもできた。

PalmNote

PIMソフト「パームノート」の説明。


この製品が出た時代はシャープの「ザウルス」はまだ開発されていなくて、その前の「ハイパー電子手帳」という電卓を大型化して、住所録、カレンダーを搭載したような製品がよく売れていた。携帯電話も Powerbookもない時代である。 Macの上では “Hypercard”が良く使われていた。 DOS-PCではSideKick というアドレス帳・カレンダーのソフトが海外では人気だった。

PA-9500s

シャープの「ハイパー電子手帳 PA-9500」 (1990) http://kyoro205.blog.fc2.com/blog-entry-150.html より

 

HyperCard

Apple Hypercard (1987) https://signalvnoise.com/posts/3039-hypercard より

 


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PalmTop (1) PTC-500」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: PalmTop (6) 3号機 PTC-300 | Good Old Bits

  2. ピンバック: PalmTop (8) 一方各社は | Good Old Bits

  3. ピンバック: General Magic / MagicLink (5) 開発スタート | Good Old Bits

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