PalmTop (6) 3号機 PTC-300

PalmTop 1号機2号機があまりに大きく、重かったのを反省して、1991年夏に 3号機 PTC-300が発売された。今度は本当に片手で手のひらに載せて使える縦型のLCDのモデルである。タッチパネルは PTC-500/550のペンに電線が必要な静電容量式から、より単純な抵抗膜式のものになり、ペンは単なるプラスチックになった。またダイアル用の音響カプラーもPTC-550からなくなったので、「できる男」は公衆電話ではLCD画面に表示される電話番号を手でダイアルしなければならなくなった。

PTC300Catalog

ついに本当に PalmTopになった3号機 PTC-300

 

PTC-300には赤外線通信の機能があり “Data Kiss”という洒落た名前がついていた。2台を向い合せてくっつけると名刺とかを交換できた。これも後年の日本の携帯電話の赤外線通信機能の先駆けである。この赤外線通信の方式は家電のリモコンの方式を参考に独自開発されたものである。後に、同様な方式が IrDAとして標準化され、携帯電話やPCに採用されるようになる。

DataKiss

赤外線の送受信部をくっつけてデータ交換する DataKiss

 

また、小型のプリンターを内蔵した「パームトップステーション」が開発された。これも PTC-300本体と赤外線で通信して画面のハードコピーをとることができた。

Printer

プリンタがついた「パームトップステーション」

 

内蔵アプリの PalmNote も機能は同一ではあるが、縦長の液晶画面に合わせて画面デザインなどは変更された。

Palmnote300

縦長画面に変更された Palm Note

 

PTC-300は液晶カバーを除いた本体のサイズが  105mm x 165mm x 20mm , 画面サイズが 約 80mm x 100m (256 x 320 pixel)であった。 現代の iPhone6 Plus が 78mm x 158mm x 7.3mm なのでまだかなり大きかったことがわかる。普通のズボンやシャツのポケットには入らない。 また、iPhone6 plus の液晶は75mm x 121mmなので、PTC-300のほうが液晶の横幅は大きい。

PTC-300は当時としては小型化の最先端だったらしく、カタログには「4層両面表面実装」の基板の写真が掲載されていた。

 

 

SMT2

カタログに掲載されていた「4層配線両面表面実装」の写真

このころ、パスポートはまだ旧式の縦長 (97mm x 155mm)だったので「パスポートサイズ」とカタログに書いてあった。(現在のパスポートは 88mm x 125mmである。) 当時のソニーの大ヒット商品であった 8mmカムコーダー CCD-TR55 が「パスポートサイズ」というCMで有名だったので、それにならったものである。 ちなみにカムコーダーの方ではずっと後の1997年に DCR-PC7という「新パスポートサイズ」の製品を出しているので、かなりこだわっていたようである。

CCD-TR55

旧パスポートサイズのカムコーダー CCD-TR55 (1989)

DCR-PC7

「新パスポートサイズ」のカムコーダーDCR-PC7 (1997)

 

 

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PalmTop (6) 3号機 PTC-300」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: General Magic / MagicLink (5) 開発スタート | Good Old Bits

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