NEWS (8) マルチメディア的な何か

NEWSはユーザー側でアプリを乗せて使うEWSとしての販売が中心であったが、ソニー独自のAVを利用したアプリケーションのシステムも開発された。 1990年前後はまだデジタル化された映像・音声を自由自在に操作することは困難であったのではあるが、いくつかのシステムが開発された。

 

一つは社員の顔写真を統合できる人事データベースシステムである。

人事ファイル

人事ファイリングシステムカタログ (モデルは当時の関係者)

 


このころすでに静止画をMAVICAなどで取り込んでデジタル化するシステムはあったので、その技術をUnixのDatabaseやX Windowのシステムと組み合わせたシステムであったと思われる。1980年代に先行していた Siosがようやく実現したともいえる。

実際にソニーの人事システムや社員証がデジタル顔写真入りになったのは、これよりずっと後だったと思う。

 

動画については、この時代はMPEGにエンコードして自由に再生・編集ということはまだ可能ではなかったので、RGBのアナログ映像信号のまま他のデジタルデータと組み合わせることしかできなかった。

 

NEWSのためにこの用途のために「画面上の四角いウィンドウの中に外部入力のアナログ映像を表示させるボード」が開発され、それにレーザーディスクなどのNEWS側から制御可能な映像ソースをつないで今でいう「マルチメディア」を実現することを可能にした。

VideoBitMap

X Windowにアナログビデオをはめ込むためのオプション

 

 

これは1980年代の GenLocker VIEW System などと基本的な原理は同じであるが、アプリケーションの視点が映像側ではなくてコンピュータのデータベース側に移ってきているように思う。映像はデータベースに従属するようになってきている。この頃、デジタル情報をクリックすると関連する映像音声を再生する、という基本的なコンセプトの特許を出願して権利化している。出願したNEWS関係のエンジニアにはずっと後で大きな褒賞金が出ている。

 

NEWSは日本以外にも展開されていたが、なぜかこの映像データベースのシステムをイタリアの警察関係者に注目さsれマフィアの所在地の地図とそのマフィアの「関連映像」をリンクするシステムを構築してイタリア全土でのマフィア対策に活用しようというプロジェクトがあった。残念なことに、そのイタリア警察の責任者がマフィアの爆弾テロで殺されてしまい、そのプロジェクトは実現しなかったそうである。(今なら Google Mapを使えばすぐできそうであるが、イタリア警察はそのようなシステムを無事導入できたのであろうか。)

giovanni-falcone-anniversario-3

1992年のジョヴァンニ・ファルコーネ判事爆殺事件を伝えるイタリアの新聞。この件と NEWSイタリア警察導入の関連は不明。



すでに述べたが、SMC-3000Gなどの放送局用の映像制作システムのテロップ・エフェクターの後継機種としてNEWSを使ったシステム VWX-6000も開発されている。

 

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