NEWS (10) BSD vs System V

1988年の発売以来 NEWSのOSは BSD Unixであることが売り物であったが、1993年のNEWS OS 6.0から Unixを System V Release 4 に切り替えている。Unixは元々 Bell研究所が開発したOSで、その関係でこの頃は AT&Tがその開発とライセンス管理をしていた。System VはそのAT&TがライセンスしていたUnix OSである。

これに対して BSD (Barkeley Software Distibution)は1970年代にまだUC Barkeleyの学生だったビル・ジョイ(後の Sun Micro創業者)が当時のBell研版 Unixを改造したversion のソースコードを配布しだしたことに起源を持つ。その後、TCP/IP対応などの重要な先進機能が BSD版に取り込まれていき、Sun の Sun OSは BSDを元にしたものであった。このような状況で、ライセンス条件も簡単だった BSDを NEWSも採用していた。

unixtree

Unixの派生バージョンの系図 https://en.wikipedia.org/wiki/Unix より


また、1981年頃にはなんとあの Microsoftまで当時の安価なDOS PCで動作するversion のUnix ”XENIX”を開発 販売していた。

Ms_xenix

5.25インチFDで販売された Microsoft Xenix version 1 https://ja.wikipedia.org/wiki/XENIX より

 

1988年の System V Release 4 は AT&TとSun Microが共同で開発したversion で、これで事実上 System Vと BSDが統合されたと思われる。このversion には Xenix用に開発された 80×86への対応も含まれていた。また、 Sunはこれとほぼ同時にOSに”Solaris”という名前をつけて、他社製品へのライセンスを始めた。

Solaris

現在の Solarisのロゴ (Oracle社のもの。) 最初の頃はちがうロゴだったと思う。

 

このような背景のもと NEWS のOSも System Vに切り替えられたと思われる。

 

1990年代はAT&Tが独禁法訴訟などの結果、様々に分割されていった時期でもある。巨大な単一企業が長距離電話、地域電話網、半導体、コンピューター、研究所などに分解されていった。その結果、AT&Tが保有していた Unixの権利一式も売りにだされてしまい,1992年にはNetwareの Novellがこれを “Unix System Laboratory”という組織ごと買収し “UnixWare”という Novellの商品として販売しだした。さらに、この”UnixWare”のビジネス一式は1995年にSanta Cruz Operation (SCO)という会社に買収される。 SCOは元々、MicrosoftのPC用Xenixの派生版を販売する会社であった。この結果 Unixの権利一式をこのSCOが保有することになり、様々な特許・著作権紛争のもととなった。

 

その後、Novellからspin outした Caldella という会社( DR-DOSなどを売っていた)が2001年にSCOのUnix関係の権利一式を買収し、社名を”SCO Group”に変更した。同社の主なビジネスはLinuxのDistributionの販売である。この会社は2007年に倒産し、その結果、Unixの権利一式は誰が管理するか複数の裁判で現在も争われているようである。

 

このように1990年代以後のUnixの著作権管理についての状況は混沌としたものになり、OSを採用する企業にとって法務リスクとなったと思われる。 Unix互換であるが、完全に独自のソースコードに基づき、Open Sourceで管理される Linuxが主流になったのは、このUnix側の事情も一因であったと思う。

Linux1

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