CD-ROM(1) 最初は百科事典

1980年代、1990年代のソニーのIT 製品に関係する技術にCD-ROMがある。以下、しばらく、CD-ROMに関係する製品を紹介する。

1982年にソニーは初のCD Player CDP-101と最初の音楽CDを発売した。当時、私はソニーに入社したばかりで、初めてのボーナスでこれを買い、オーディオ好きの父に贈った。実家に送る前に、独身寮で友達の部屋にあった小型ステレオに接続して音を出してその音質に驚愕した。いまでこそ、CDは音質が十分でない、とか言われているが、安いレコードプレイヤー、カセットテープ、FM放送しか聞いたことがない一般の人にとって、ただつなぐだけで圧倒的な音質の差がわかるCDというのが驚異であった。この「どんな安いアンプやスピーカーにつないでも、どんなに音質とかに鈍感な人でも」差がわかる、というのがCDの成功の原因だと思う。

cdp-101

ソニーの最初のCD Player CDP-101 (1982) http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/player/cdp-101.html より

 

ちなみに、このCDP-101の発売以前に展示会ではソニーはディスクを縦にして正面からはめ込んで回す方式のプレイヤーを展示会でデモしていて、国内各社はその形状のプレイヤーを最初のCDプレイヤーとして発売したが、ソニーはまんまと裏をかいて、最初から薄型のスマートなトレイローディング方式で発売している。
さて、CD-ROMはCD Player が 1982年に発売される以前から検討されていた。当時は半導体メモリーは K Byte 単位、ハードディスクでも数10M byte単位であった。また、取り外しできるデジタル記録メディアは 1M byteもはいらないフロッピーディスクしかなかったし、モデムは 2400bpsでしか通信できなかった。その状況で 640M Byteの容量をもつ CDはデータメディアとして従来と違う用途が期待された。

知られている最初の CD-ROMのタイトルは 1985年の Grolier Encyclopedia である。これは PC用のCD-ROMで百科事典が収納されていた。これは 1985年にソニー、フィリップスから発売されたCD-ROMで読み取るものである。といっても、世の中にCD-ROM付 PCはまだほとんど存在していなかったので、実験的なものだと思われる。

cm100

フィリップスの最初のCD-ROM ドライブ CM-100 http://www.trygve.com/hardweird.html より

 

世界最初の CD-ROM タイトルとなった Grolier Academic American Encyclopedia は、大変歴史的な百科事典で、この頃紙では21巻であった。出版した Grolier社は創業1884年で、創業者は、さらに歴史の古い Encyclopedia Britanica の編集に関わっていた人で、Grolier社は1945年には Encyclopedia Americana という Britanicaの向こうを張るような百科事典を米国で発行している。

日本でも、昭和30,40年代に百科事典ブームがあって、一家に一組 平凡社の百科事典が置いてあったものだが、米国でも同様のブームがあったらしく、Grolier社はこれでマンハッタンにビルが建ったらしい。ブリタニカ、アメリカーナという英語の2大百科事典について、昔、どこかで見た記憶がある。

Glorier

Grolier Academic American Encyclopedia 全21巻

 

GlorierCD

Grolier Encyclopedia の画面 (これは後のWIndows 版) http://www.cleanposts.com/index.php/Win311ref より

 

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