CD-ROM (3) 各社のCD-ROM PC

MicrosoftがBill Gates 自ら、CD-ROMを推進する動きを始めると、これをうけてPCメーカー各社がCD-ROMのPCへの搭載を始める。 まず、Appleは 1988に Mac用の 外付けCD-ROM Drive “Apple CD sc” を発売する。これは PCメーカーのCD-ROMとしては世界初だと思われる。

AppleCDsc

Macintosh SEなどに SCSIで接続して使う Apple CD sc http://macjunkie1.weebly.com/apple—macintosh-stuff.html より

 

このドライブはソニーのOEMであると思われる。当時、AppleはFDD, CD, 電源、Displayなど多くの部品をソニーから調達していた。 この CD-ROMはファイル・システムまでは、 High Sierra Formatで他社と互換性があったと思われるが、記録されているデータやアプリの形式は当然 Macitosh固有のものであり他社とは互換性が無い。

このApple CD-ROM用に最初の CD-ROMを発売したのが Voyager Company である。1984年に米国で創業され、CD-ROM初期に多くのタイトルを発売した。 Voaygerの最初のタイトルは”Beethoven’s Nineth Symphony” (1989)で、これは、ベートーベンの交響曲を HyperCardの解説付きで鑑賞できる、というものであった。この HyperCardによるナビゲーションとCD-ROMからの映像・音声の組み合わせというのが、初期のMulti Mediaの定番の組み合わせとなった。

Beethoven

Voyager の “Beethoven’s  Nineth  Symphony” デモ

 

結果として、この時期、 MicrosoftはCD-ROMの標準化などに多くの功績があったが、製品としては、Apple Macintoshで動作するものの方が数や品質で勝っていたように思う。この分野でのAppleは、その後 QuickTimeを開発するなどで、独自に進行していき、1990年代後半に VAIOなどのWindows PCにAV機能が取り込まれるまで、この分野では優位を確保していたと思う。

 
国内では富士通が CD-ROMつきの個人向けパソコン “FM-TOWNS”を1989年に発売した。これは DOS PCにCD-ROMをつけてグラッフィクス、オーディオなどを強化したPCである。これは「ハイパーメディアパソコン」としてホビー用、教育用として販売された。当時、バブル景気であったこともあり宮沢りえ、観月ありさを広告に起用したり、後楽園ドームを一社で借り切った展示会「電脳遊園地」を開催するなど派手なマーケティングもあった。

FMTOWNS

富士通 FM TOWNS (1989) 国内初のCD-ROM内蔵 PC http://blogs.yahoo.co.jp/towns_towns2 より

 

deno-yuenchi

東京ドームを一社で借り切って開催されたFM TOWNSの展示会「電脳遊園地」 https://middle-edge.jp/articles/WuYVD より

FM TOWNSの代表的なゲームソフト “アフターバーナー”

 

FM TOWNSは当時のライバル NEC PC-98や Sharp X-68000を相手に善戦し、1995年までモデルは継続して発売されていた。ただ、今から見ると、高価な男の子用のゲームPCであった、という印象しか残っていない。DOS PCでありながら、独自のTOWNS OSで32 bit 化していて、独自のGUIを提供していたが、Windows 95の登場でその地位を失ったと思われる。

ソニーはQuarter/Lで CD-ROMを搭載したモデルを発売していたが、元々業務用販路の製品であったので、FM-TOWNSのような一般へのインパクトはなかった。

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