General Magic MagicLink (10) Motorola Envoy

ソニーと同時にMagic Cap 端末を開発していた Motorolaもソニーと同時期 (1994年後半)に同社の製品 “Envoy”を発売する。

envoy

Motorola Envoy (1994) http://joshcarter.com/magic_cap/envoy より

当時のMotorolaの携帯電話と同じように黒いプラスチックの筺体で、2重ヒンジ構造で、画面を開いたり閉じたりできた。EnvoyにはMotorolaが全米主要都市で運用する独自の無線データ通信サービス “ARDIS” (DataTAC) の送受信機が組み込まれていて、電話線をつかわず AT&T PersonaLinkにアクセスすることができた。 ARDISは業務用サービスだったので、Envoyも業務用製品として販売されたのではないかと思う。一般の小売店では扱われなかったので、実際に売られたり、使われている状態を見たことはない。

 

1993年公開の映画「ジュラシックパーク」に、このEnvoyのようなものが映っている。コンピュータ技術者のちらかった机の片隅にそれらしい形が見える。映画の公開はEnvoy発売以前なので、製品ではないと思われる。Envoyの外形デザインは Macなどのデザインで有名な Frog Designが担当したらしく、その過程でのモックアップがなんらかのルートでスピルバーグの手にわたったのではないか、という説がある。

 

envoyinjp-boxed

映画 “Jurassic Park”に登場する Envoyらしき端末

 

実は、MotorolaはEnvoyと並行して、AppleのNewtonのライセンスをうけて、Newtonに ARDISの通信機能を組み込んだ製品 “Marco”も開発していてほぼ同時 (1995年)に業務用に発売している。

marco

Envoyの兄弟モデル Marco (1995) Newton + ARDIS

https://msu.edu/~luckie/gallery/marco.htm より

 

写真でわかるように MarcoとEnvoyは筺体の設計がほぼ共通であったようである。また、Motorolaは AppleのNewtonにプラグインして使える ARDISを使った “Two-way Pager Card”を出している。ARDIS端末の部門は AppleとGeneral Magicの両方と共同開発をしていたと思われる。リスクヘッジとも言えるが、結果的に EnvoyもMarcoもその後、開発は終了してしまう。

newtonmessagingcard

Newton 用の ARDIS カード “Newton Messaging Card” (Motorola) MarRumor より

 

PDA型専用端末としてはARDISはうまくいかなかったが、双方向無線メッセージングサービス (Two-way Pager)としては使われるようになり、後に”Blackberry”と呼ばれるようになる カナダのRIM (Reseach in Motion)社の最初の端末 RIM 850 (1999年)は北米市場では ARDISネットワークを利用していた。

 

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