VAIO (9) 505 “Size Does Matter”

PCG-505はデザイン、サイズ、機能などで大きく話題になり、家電量販店を中心に大ヒットモデルとなった。当時のPCとしては珍しく、販売用の梱包がカラーで商品写真や説明が印刷されていた。これは秋葉原などで買った人が、ぶら下げて持ち帰るときの宣伝効果を狙ったものである。これを利用して、発売時には担当した社員がその梱包の箱をもって秋葉原をわざとうろつく、という今でいう「ステルスマーケティング」も実行された、という噂もある。

505Carton

持ち帰り時の宣伝効果を狙ったPCG-505の梱包 http://news.mynavi.jp/column/history/003/ より

この「紫と銀」のカッコいいノートパソコン、というのはVAIOというブランドを強く印象づけた。この成功で弾みがつかなかったら、20年以上、会社を超えて継続するブランドとはならなかったのではないか。この505以前のVAIOはちょっとこだわったところはあるが、他社のPCと基本的な差はあまりない製品であった。

PCG-505以前の VAIOの新機種はUS市場で最初に導入されていたが、 PCG-505は日本市場で最初に発表・発売され大きな注目を浴びた。1997年のCOMDEXの直前に発表されたので、当時 San Jose でVAIO Notebookを担当していた私は、東京の人に頼み込んで、サンプルを貸してもらい、US向けとしては発表されていなかったので、ソニーブースの片隅で、プレス関係者などに日本で発売されたものだが、と断ってデモをした。COMDEX期間中にそれだけで注目を浴びてしまい、COMDEX最終日に雑誌社の賞をもらってしまった。

InfoworldNov24-1997(Marked)

PCG-505のCOMDEXでの非公式デモを伝える Infoworld誌 1997 年11月24日号

実は当初、PCG-505のようなキーボードが通常の Notebook PCよりピッチの狭いものはUSでは受け入れられないのでは、という懸念があった。これより少し先に 東芝が Libretto という超小型PCを出していたがUSではあまり評価されていなかった。

 

Librett20

当時、日本では人気があった東芝「リブレット」 (1996)  米国ではあまり評価されていなかった。 http://museum.ipsj.or.jp/computer/personal/0070.html より

 

結局、1998年 6月の PC EXPO (New York)で US向け PCG-505は発表される。丁度、Sony Picturesの “Godzilla” の封切りだったので、 Sony Pictures とタイアップして “Size Does Matter” というコピーをつかったゴジラのイメージを使ったポスターなどが製作された。(私は、PC EXPO 期間中に New York Times Sqaureの映画館で封切りされたばかりの Godzillaを見たが、ガラガラであった。映画の舞台もNew Yorkなので面白かったが、確かに映画としては今ひとつであった。)

godzilla_ver3

”Godzilla” (1998)のティーザーポスター この同時期にUS VAIO-505は発表された

 

godzilla-1998-poster-wallpaper-1

公開時の”Godzilla” ポスター  (もちろんソニーピクチャーズです。)

Godzillaのポスターが効いたかどうかはわからないが、PCG-505は US市場でも話題になり以後、後継モデルがシリーズとして日米欧などで発売されていく。

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わずかにサイズが大きくなり「B5ファイルサイズ」になった Z505 (1999)  個人的には愛用していた名機

 

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